PlayneDays #001:余白からうまれるチカラ
最近の子どもたちを見ていると、遊びの形がずいぶん変わってきたと感じます。
カードゲームやデジタルゲームのように、ルールが最初から決まっていて、勝ち負けが明確なものが主流になっています。
その分、遊びながら相談したり、「こうしてみない?」と意見を出し合ったりする場面が減っているように思うのです。
そうした変化をただ嘆くのではなく、「余白」をあそびの中に意図的に仕掛けていくことが大切だと思っています。
全部を教えず、少し“わからなさ”を残すことで、友だちと相談し、工夫し、ルールを変えていくような経験が生まれる。そこには主体性と対話が育つ土壌があります。
僕が開催している「サッカーあそび巡回スクール」や「サッカーあそびキャラバン」では、チャレプロ(チャレンジプログラム)のオニごっこをする時には、こども達へオニごっこのルールをこう説明します。
「スタートって言ったら始まって、ストップで終わり。そのときにボールを持っていた人が勝ち。」
ルールはそれだけ。
すぐに理解して動き出す子もいれば、「え?それだけ?」と戸惑う子もいます。
教えてもらうことに慣れていて、自分で考えたり友だちと話し合ったりすることに不安を感じる様子も見られます。
言葉は聴こえている。
でも訊こえていない・・・
文と文のあいだ、言葉の奥にある「どういう意味?」「どう動けばいい?」という想像力や応用力が育ちにくくなっているのかもしれません。
これは、サッカーにもつながる話です。
プレー中、コーチの言うとおりに動くことだけに慣れてしまうと、自分で判断する力が育ちません。
相手の動きを[視て]状況を[感じて]次の行動を[ 選ぶ ]
そのプロセスには、たくさんの余白があるからこそ、自分の頭と心と体を使うのです。
だからこそ、あそびの中に「考える時間」「話す場面」「試してみる余地」を残しておきたい。
僕は、その“余白からうまれるチカラ”を信じています。
PlayneDays #001:余白からうまれるチカラ
文:@ぶんちゃん+
PlayneDays #002は、5月11日に投稿予定です。